ゲーミングおかあさん

ゲームと歌とわたし

素晴らしき世界は今日も安泰

ここ数日で、パラサイト、マザー、HEROを観た。HEROは気楽に楽しめたのでまあいいとして、パラサイトとマザー、特にマザーは最初から最後の手前までずっと顔をしかめて、吐き気をこらえながら観ていた。途中でやめようかと思ったくらい。ちょっと話が横道にそれるけれど、途中で観るのをやめた作品といえば、こないだ話題になっていた岸辺露伴は動かないだ。顔にページが生える描写がどうしようもなく苦手で、どうしても観れなくて、泣く泣く諦めた。皮膚から何かが生える、何かが出てくるというのがどうやらダメみたい。お話はおもしろそうだったからとても残念だ。

話を戻す。マザーはなんの情報もなく観て、観終わったあとに実話を基にした作品だと知って、さらにどんよりと重たい気持ちになった。そんなふうに傍観者的な感想を持つ自分に嫌悪感などは一切ない。長澤まさみさんが演じた母親には1ミリの同情も感じないし、シンプルにおまえが死ねばよかったのだとすら思った。パチンコ、男、窃盗、傷害、しまいにはこどもに親を殺させるなんて、反吐が出る。でも。こどもが親を捨てるのはほんとうに難しいのだよね。わたしだってそうだった。マザーという映画はクソ忌々しい話だったけれど、役者のみなさんはすばらしかった。

ほんとうに苦しかったころ、目を離せば何をするか、どこに飛び出していくかわからない怪物のような母親を見張りながらなんとか1日をやりすごし、何事も起きないようにと祈りながらまた朝がくるのを待っていた高校生のわたしの頭の中はからっぽだった。思春期特有の悩み、たとえばこれは正しいことなのか?間違っているのか?自分とは何か?みたいなことで悩めるのは幸せな証拠で、余裕があるからそんなことで悩めるんだと思う。

そう考えると、観た映画の内容に苛立ったり、忌々しく思ったりできるわたしは、今ふつうに幸せなんだなーと思う。そしてこれからも、幸せな悩みや迷いの中で生きていきたい。もう、あんな風に毎日を過ごすのはいやだと強く思った。

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