ゲーミングおかあさん

ゲームと歌とわたし

茜さすこの空に

鎌倉の小さなアパートで暮らしていた頃、夫はぐずる長男を連れてよくドライブに出かけてくれた。寝不足で疲れ果てていたとき、あやすのに疲れてボロボロになっていたとき、ひとりの時間をつくってくれた夫にはほんとうに感謝している。頼れる大人が夫以外だれもいなかったから、体力的にも精神的にも常にぎりぎりの綱渡りだった。でも、その頼れる唯一のひとが夫でよかったと心から思う。当時はそのありがたみが今ほどわかっていなかったけれど、ふりかえってみると夫と一緒でなければ乗り越えられなかったことばかりだった。よく踏ん張ったし、よく踏ん張ってくれたなと思う。

夫はドライブから帰ってくるといつも、鎌高前あたりで撮った空と海の写真をみせてくれた。あのあたりはいつも渋滞するから、ゆっくり空と海がみれるし、写真も撮れるんだと笑って。小さな画面にうつる茜さす空と光る海をみて、あのときのわたしはうまく笑えていただろうか。

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近いうちに、夫が特に好きだと言っていたこの時期の空と海を見に行こう。そして、懐かしい話をたくさんして、あの頃言えなかったありがとうも伝えられたらいいなと思う。