ゲーミングおかあさん

ゲームと歌とわたし

挑み続け咲いた一輪が美しい

鬼滅の刃を、はじめて読んだ。ここは図書館か漫画喫茶ですか?というくらい本や漫画があふれている我が家には、あたりまえのように鬼滅の刃もそろっていたし、アニメも録画されていたというのに、今まで一度もふれたことがなかった。特別な理由があったわけではなく、単純に漫画やアニメをみる時間があったらゲームをしていたかっただけ。ちょっと笑っちゃうけど、ほんとうにただそれだけの理由だった。

鬼滅を知らないわたしでも、炭治郎や禰豆子、善逸、伊之助のような主な登場人物は知っていたし、仕事でたくさん黒板に描いてきたので胡蝶しのぶちゃんや義勇さん、煉獄さんも知っていた。彼らが何をする人かは知らなかったけど。

先日、上司にたのまれて少し大きめのイベント用に柱全員のイラストを描いた。9人のうち知っている人は半分もいなかったけれど、描き終えてみると今まで知らなかった天元さんや蜜璃ちゃん、無一郎さんもみんな知っている人に思えてきた。そして、それをみたスタッフやお客さんが目を輝かせて喜んでいる姿をみているうちに、素人のわたしが描いた絵くらいで人の心を熱くする、この人たちって一体なにものなんだという興味がわいてきた。

ついに時が満ちて、家にあった全22巻を貪るように読んだ。あっというまだった。わたしにとって動かないただのキャラクターだった彼らは今、確かに動き出している。わたしのなかで躍動感をもって生きはじめた彼らは、みんなとても美しい。哀しみを内包した優しさは人の心を動かす。そして、優しさに転じられなかった憎しみや恨みもまた人の心を動かす。鬼たちの哀しい生き様は決して美しくはないけれど、それもまたこの作品の魅力の一つなのだろうと思った。読めてよかった。

映画、みてみたいな。

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