ゲーミングおかあさん

ゲームと歌とわたし

もうさよならだって歌って

思い上がりもいいところだった。わたしが空けたあの席はわたししか座ることができないはずだと思い込んでいた自分に気づいたとき、恥ずかしくて恥ずかしくて今すぐここから消えたい気持ちになった。空いた席は誰だって座れるのに。そんなのあたりまえのことなのに。深夜にひとり顔を赤くして恥じ入ったあと、ひどく落ち込んで泣いた。バカだなぁと思いながら。

一晩たってなにごともなかったような朝が来て、おべんとうを作ったり朝ごはんを食べたり、いそがしくからだを動かしているうちに、自分のすべきことを考えられるくらいの落ち着きはなんとか取り戻した。この世界でわたしじゃなければいけないことなんてそうそうないということ、それは別に悲しいことではなく穏やかな川の流れのようなものだということを確認して、昨夜からのあれこれにそっと蓋をした。

恥ずかしくて消えたくなった夜も、ヨルシカの音楽は変わらずやさしかった。

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きょうの書写は『子どもに語るアラビアンナイトより「ものいう鳥」』と「エルマ」

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